はじめに
「背骨の圧迫骨折は治ったと言われたから安心」
「痛みが落ち着いたからもう大丈夫」
実は、圧迫骨折は1回で終わらないことがある骨折です。
特に骨粗鬆症が背景にある場合、次の骨折が起こりやすくなることがあります。
この“連鎖”のことを、わかりやすくドミノ骨折と呼ぶことがあります。
この記事では、
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なぜ骨折が連鎖するのか
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どんな影響が出るのか
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防ぐためにできること
を整形外科医の立場から解説します。
圧迫骨折とは
圧迫骨折は、背骨(椎体)がつぶれる骨折です。
骨粗鬆症で骨が弱くなっていると、軽い転倒や日常動作でも起こります。
1つの椎体がつぶれると、背骨のバランスが変化します。
なぜ“ドミノ”のように連鎖するのか
背骨は積み重なった構造をしています。
1つの骨がつぶれると、
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背中が丸くなる
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体の重心が前にずれる
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前側の椎体に負担が集中する
という変化が起きます。
その結果、
隣の椎体にも強い負担がかかり、次の骨折が起こりやすくなるのです。
これが“ドミノ骨折”と呼ばれる理由です。
ドミノ骨折が続くとどうなる?
骨折が繰り返されると、
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背中が大きく丸くなる
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身長が縮む
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慢性的な腰背部痛
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呼吸機能の低下
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転倒リスクの増加
といった影響が出ることがあります。
さらに、
活動量が減ることで筋力が低下し、
さらなる転倒・骨折のリスクが高まる悪循環に入ってしまうこともあります。
圧迫骨折後こそ大切なこと
圧迫骨折が起きた場合、
「骨折の治療」だけでなく、
骨粗鬆症の評価と治療を始めることがとても重要です。
なぜなら、
骨が弱い状態のままでは、再骨折のリスクが高いからです。
再骨折を防ぐためにできること
① 骨密度の評価
骨密度検査で現在の骨の状態を把握します。
② 骨粗鬆症の治療
食事・運動・薬物療法を組み合わせ、
骨折リスクを下げる治療を行います。
③ 転倒予防
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筋力維持
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姿勢改善
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生活環境の見直し
も重要です。
こんな方は特に注意
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圧迫骨折をしたことがある
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身長が以前より縮んだ
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背中が丸くなってきた
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骨粗鬆症と言われたが治療していない
1回骨折を経験した方は、次の骨折予防が何より大切です。
まとめ
圧迫骨折は、
1回で終わらないことがある骨折です。
“ドミノ骨折”を防ぐためには、
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骨折後の適切なフォロー
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骨粗鬆症治療
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転倒予防
が欠かせません。
背中の変化や既往歴が気になる方は、
早めに整形外科でご相談ください。
将来の骨折を防ぐことが、
これからの生活を守ることにつながります。
ゆうき整形外科クリニック 田中佑樹
“大府市、東海市、東浦町、知多市などから通えるクリニックです。 整形外科だけでなくリハビリ、内科、皮膚科と幅広く地域の皆さんの健康をサポートさせていただいています。”